厚生年金未加入企業を摘発へ!
マイナンバーで狙うのは10兆円の歳入拡大!
いったい、政府はいくら取るつもりなの?
政府は、マイナンバーで10兆円の歳入拡大を狙っているようだ。マイナンバーで取り立てるオカネの中心は社会保険料である。厚生年金の未加入はどれぐらいあるのか推論した。
国税庁のデータによると、給与を支払っている法人・事業所数は、個人規模店を除いて248万社である。厚生年金のデータによると、175万事業所。未加入法人・事業所数は、全国で73万社である。
国税庁のデータによると、給与を受け取っている法人の従業者は5,248万人。厚生年金のデータによると、厚生年金保険の被保険者数は3,471万人である。未加入の人は1,777万人。
国税庁のデータによると、年間で193兆円である。厚生年金のデータによると、149兆円である。未加入の人の給与は44兆円
保険料は、年収の3割(労使で折半負担)に相当する。44兆円の3割は13兆円になる。仮に不正で未加入になっている人の割合が半分だったとすると、取りはぐれている保険料は6兆円になる。
この「取りはぐれている保険料6兆円」のほかに、本来納められるはずの税金等を加えれば、マイナンバーの導入により、政府は10兆円の歳入拡大が可能になる。
厚生年金逃れ疑い80万社、厚労省が加入指導へ
厚生年金への加入を違法に逃れている疑いの強い中小零細企業が約80万社にのぼることが、厚生労働省が国税庁から情報提供を受けて行った調査で明らかになった。
厚労省と日本年金機構は新年度の4月以降、強力な指導に乗りだし、応じなければ立ち入り検査も実施した上で、強制的に加入させる方針だ。勤め先の加入逃れで厚生年金に入れない人は数百万人にのぼる可能性があり、老後の貧困を防ぐため本格的な対策に乗り出す。
厚生年金は原則として、フルタイムの従業員がいる法人の全事業所と、従業員5人以上の個人事業所に加入義務がある。だが、事業所が厚生年金保険料(給与の17・474%)の半分を負担しなければならないことから、会社を設立しても加入しない事業所が後を絶たない。事業所が加入していないと、従業員は国民年金保険料(月1万5250円)を自分で納めるだけになり、老後は基礎年金しか受け取れないことになる。
国税庁は、従業員の所得税を給与天引きで国に納めている法人事業所を約250万か所把握している。このうち厚生年金に加入しているのは約170万か所だけ。残る約80万の事業所は加入を逃れている可能性が高い。厚労省はすでに国税庁から所在地などの情報提供を受け、未加入事業所を割り出す作業を進めている。新年度からは日本年金機構が3年間かけて、新たな加入対策を行う方針だ。
(2015年2月23日 読売新聞)