「週刊プレイボーイ」掲載 マイナンバーがやばすぎる!!
「週刊プレイボーイ41号」(2015年9月28日発売)『マイナンバーがやばすぎる!!』に北見昌朗のオピニオンが掲載されました。
「過去2年分の社会保険料を払え!」
だが、特需はごく一部の業界だけ。「今後は“マイナンバー不況”が到来するかも」と言うのは社労士の北見昌朗氏だ。
「国民全員にマイナンバーが交付されるのと同時に、法人にも13ケタの『法人番号』が割り振られるのですが、これによって劇的に変わるのが社会保険料の徴収です。社会保険(厚生年金・健康保険)に未加入の中小・零細企業は、マイナンバー開始後に経営が急速に傾く恐れがあります」
法人には社会保険への加入が義務づけられているが、年金機構に加入の届け出をせず、従業員や役員の保険料の支払いを免れている企業が少なくないのだという。では、こうした未加入業者はどれくらいる?
「厚労省によると現在、源泉徴収を実施している法人の数は250万社。一方、年金機構が把握する社会保険の加入事業者は約180万社。その差の70万社は年金機構のデータにないということなので、社会保険に未加入である可能性が高いと言えます」(北見氏)
続けて、元国税調査官の大村大次郎氏がこう話す。
「年金機構はこれまで法人登記簿を取り寄せるなどして未加入事業者の抽出に努めてきましたが、登記していても経営実態がない休眠会社も数多く、実効性が低かったんです。
マイナンバー導入後は、会社の所在地や代表者氏名に加え、社会保険の情報も法人番号にヒモづきますから、未加入業者を一発で突き止めることができるようになります」
その先に待っているのは、社会保険料の一斉徴収だ。
「社会保険料の支払い時効は2年。支払い逃れをしていたことが発覚した企業は最悪のケースだと、年金機構から過去2年分の保険料が徴収されることになります」(北見氏)
具体的な金額は?
「例えば、月給20万円の従業員が10人いる会社なら、年間の人件費は2400万円。会社が支払う社会保険料は人件費の3割が目安ですので、その2年分となると1440万円。会社を倒産させかねない徴収額です」(北見氏)
来年、70万社の中小企業の中から“マイナンバー倒産”が続出するかもしれない。
「マイナンバーを一番恐れているのはキャバクラや風俗といった“夜の副業”をしているOLかもしれない」と、前出の北見氏は言う。
「彼女たちの中には店に本名を伝えず偽名や源氏名で日当をもらい、確定申告をしていないという人も多くいる。
しかし、来年1月からは風俗店で勤務するときも、キャバクラに体験入店するときも、マイナンバーを店に伝える義務が発生します。その番号は店側で源泉徴収票に記載されて税務署に送られますから、納税を免れることはできません。しかも、夜の店で働いていたという勤務履歴はマイナンバーカードに永久に残ってしまいます。
確定申告後には昼の会社に昼+夜の年収分の住民税が通知されるので副業がばれ、本業がクビになる恐れもある。
ここからは私の推測ですが、来年1月以降はOL兼キャバ嬢(風俗嬢)という女性が激減し、夜の仕事は、OLのような心配がない女子大生が引く手あまたになるんじゃないかと思います」
女子大生のキャバ嬢や風俗嬢が増える……悪くないな。